家電や通信機器からの電磁波が、物質のように体内に溜まり続けるわけではありません。一方、体の帯電や、周囲の電場によって体に電圧が誘導される現象は別に考える必要があります。日本アーシング協会は、この違いを理解したうえで、アーシングと身近な環境の見直しをおすすめしています。
電磁波と帯電はどう違う?
静電気による帯電は、電荷の偏りが生じた状態です。電磁界への曝露は、電場や磁場にさらされることを指します。曝露による健康影響の検討と、体に電荷が残るかどうかは同じ問いではありません。「溜まらない」ことだけを理由に、健康影響の検討や対策を不要とすることはできません。
電場・磁場・高周波を分けて考える
- 低周波の電場・磁場:家庭の電源周波数は50Hzまたは60Hzです。電場は電圧に、磁場は電流に関係します。
- 高周波:携帯電話やWi-Fi、電子レンジなどで使われます。マイクロ波もこの範囲に含まれます。
- X線・ガンマ線:電磁波の一種ですが、家庭の電源や無線通信で扱う非電離の電磁界とは性質が異なる電離放射線です。
体との相互作用は、周波数、強さ、時間、体の位置などによって変わります。「家電の電磁界は皮膚にしか作用しない」という一括した説明は適切ではありません。
公的見解と協会の立場
WHOは、一般的な環境の低いレベルの電磁界について、健康影響が確認されていない点と、研究が必要な点を説明しています。これは、あらゆる条件で将来にわたって健康影響がないと証明されたという意味ではありません。
協会は、未解明の影響の可能性も考え、体感の有無にかかわらず、生活に無理のない予防的な対策を取り入れる立場です。これは協会の方針であり、WHOがアーシングを推奨しているという意味ではありません。
アーシングで何が変わる?
アーシングは、体を大地と電気的につなぐ実践です。適切な接地によって、周囲の低周波電場から体に誘導される対地電圧が低下することが報告されています。空間全体の電場を消したり、磁場や携帯電話の電波まで一括して除去したりする方法とは区別します。測定値の変化と健康上の効果も分けて評価します。
日常で取り入れたい対策
- 長時間過ごす場所では、電源アダプターや稼働中の家電と体の距離を見直す。
- 必要のない機器は、生活や安全に支障がない範囲で停止する。
- 通話にはスピーカーや有線のイヤホンを活用し、端末を体から離す。
- アーシングは、安全な土や芝生などで、心地よく過ごせる時間から始める。
測定するときは、電場・磁場・高周波それぞれに対応した機器を使い、単位と測定条件を記録しましょう。体の対地電圧だけで、周囲の電磁界のすべてを評価することはできません。
参考資料
- WHO:電磁界に関するQ&A(公的見解)
- Chevalierら(2012):アーシング研究のレビュー(研究と作用仮説)
